古民家で言う「歪み」とは

近頃、「家の歪み」、「傾いている家」などの言葉を耳にする機会が多いかと思います。

これらは家の劣化やもともとの建築ミスなどが原因です。

では、古民家で言う「歪み」とは、一体どのような歪みなのでしょうか。

今回はこの部分を紹介いたします。

古民家の歪みや倒れなおしの原因はたいていの場合、土台がないため、沓石の上に乗っているだけなので不等沈下が生じています。

不等沈下とは、地盤が均等に沈下(地盤沈下)せず、建物が傾斜している状態のことです。

地盤が均等に沈下していれば、その上の建物は均一に沈下しますから傾斜は発生しませんが、
地盤の一部だけが沈下すると建物は不揃いに沈下をおこし、その結果として傾斜が発生します。

この状態を不等沈下(不同沈下)とよびます。

その不等沈下を発見したら、可能な限りの範囲でコンクリートで基礎作りをし、土台をまわします。
これは
1、まず基礎を持ち上げ
2、基礎の上に建物を戻し
3、土間コンクリートを打つ
という過程で行われます。

古民家再生は、完成に至るまでに実にいろいろな工程があります。

どの段階もなくてはならないものです。

今回はそのなくてはならない段階の歪み・倒れなおしの過程について紹介させていただきました。