・・古材の再活用例

民家再生は、家を建てることだけで完結するとは限りません。
解体すると古い民家からは膨大な量の古材が出てきます。新しい家に再利用できるもの、できないもの。
建築には使わないが保存しておくもの等々です。
そんな保存された古材の中から建具や家具を作る、再生された民家にはこれがいちばんよく似合うものです。
今回ご紹介の下駄箱とキッチン作業テーブルはその好例、家を建てた棟梁自らの力作です。
なお、この家の再生事例はこちら


 下駄箱の取り付けは実は本工事に組み込まれていました。しかし再生が進み、家のイメージが鮮明になるにつけ、オリジナルでなければ、それも家にあった材料でつくらなければという思いが強くなってきました。そこで施主様と棟梁と当社の三者会談で古材を活用して作ることに決定。
 幸運にも施主様は家の再生に使われた以外にも先代、先々代からの木材や建具を保管されており、今回の下駄箱ではこの材を工場で選別し、洗いをかけ、施主様の要望を取り入れながら計画図面をひいて完成したものです。
サイズ:幅174cm/高さ83cm/奥行48cm


 キッチンには再生工事で古材の再活用による欅の食卓用のテーブルが取り付けられました。そこで電子レンジや炊飯器等を置いて作業するテーブルとして同じ古材の欅を使った作業テーブルをつくりました。
サイズ:幅120cm/高さ90cm/奥行45cm

●下駄箱:工場にて
@
古材の中から下駄箱の材料を選び出す。これは廻り廊下の床に使われていた欅で、下駄箱の扉となる4枚。
A
これは床の間・床脇に使用されていた欅。納まっていた場所が場所だけに、特有の杢目がいっそう美しい。框を回して下駄箱の天板として再生。
B
胴付きの加工を施す。
C
大入れ継ぎ(胴付き)で側板の柱と底板の框を組む。
D
中仕切りや扉を配してみて出来上がりのイメージ゙を・・・
E
底板、側板、天板を組んで下駄箱の大きさを決める。
F
中仕切り板とダボ穴を開けて棚を置いてみる。
G
トビラも取り付けてみて全体の仕上がりとイメージを確認する。
 
H
十分乾燥しきった古材とはいえ、欅は暴れやすい。裏に狂い止めの足を通す。接合は勿論蟻でギュンッと堅固に。
I
箱と扉の兼ね合いを探る。
J
ツマミの取り付く穴開け。
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●下駄箱:現場にて
K
このように取付面は漆喰で仕上がっているので、背板は設けず漆喰表しとする。
L
左端は上り框に乗せる。4分の3は宙に浮いた形となるが、足はつけず柱に切込みを設けてがっちりと組み込ませる。精度が要求されるかなりの難作業。
M
組込み完了。
N
和風の建物では和風の引き違い戸が当たり前だが、すべて開き戸(扉)とする。そして、この扉には框を回さず、一枚板のすっきりしたものとし、材の良さを十分引き出した。
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●下駄箱:こだわりのディテール
暇をみつけては磨く作業をし、時間にして計半日ほど磨き上げた糠雑巾。欅は長い時間から目覚め、重厚な質感を蘇らせた。 扉の蝶番はスライド蝶番を使い、前面をすっきりと仕上げるとともに、160°の開閉を実現した。 靴磨き等の玄関・下駄箱関係の小物を入れるため棚の一部にワイヤーバスケットをセットした。深型のタイプで収納力大、下駄箱内部がすっきり整頓できる。 ワイヤーバスケットの両脇にはフックの付いたランナー3個を組み込んだスライドレールを走らせ、デッドスペース解消を狙った。これはもう下駄箱というより限られた内部空間を 可能な限り活用する家具の一部。
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●キッチン作業テーブル
@ A
B C D E
   
F完成(正面) 背面   ページTOPへ